塩田千春展/Nerd, Overcluded/ホープ県

お盆中。


国立国際の塩田千春展を観てからNerd, Overcloudedが展示しているバーへ。
塩田千春展の圧倒的な展示。分かりやすすぎるのかも&力技とは思いつつも、靴に一つ一つつけられた言葉がクる。基本的に捨てがたい、捨てられないものを展示に寄付できるというきっかけで投げ出しているわけで、それだけの想いを作家が受け止められるのか、と。僕は無理だなー。S.W.O.でも一つのサイン波 = 一人の人間であり、その干渉はコミュニケーションである(とは最近言わないようにしている。実際、サイン波の匿名性には想いはなく - それで何かを伝え合う訳ではなく、それはコミュニケーションとはまた別種のもっと何か違う繊細なもの、そこに在るということだけがその場に干渉するっていう)、とは言っているものの、自分で言ってしまうのは良くないけれど、結局サイン波な訳ですよね。その「結局」な感じが僕としては面白くて、その言葉でもってあとは自然とその「場」が出来上がる、というよりも在ることを僕もそのサイン波の一つとして観ているわけで。構成はしない。何の想いも持たない。いけない! また極論してしまう。そんなことは無いんです。それはそれなりに構成は考えるし、こうであって欲しいという想いも持つけれど、必ずそれを凌駕するなにかしらの感覚 - という言葉は抽象的だけれどそうとしか言えないような「なにかしらの感覚」はあって、って言い訳してもしゃあない。月並みだけれどその想いに圧倒された訳です、要は。
こういう作品って、作った側の立場で考えるとなんか、すごくキますよね。
塩田さんの今回の作品と同じような手法を用いつつ、きっと全然別の解がそこにあるのであろうYCAM大友良英さん/高嶺格さんの展示orchestrasは9月に観に行く予定。楽しみ。


Nerd, Overcloudedはいろんな意味で国立国際の展示とは対称的! 一日のうちに両方観たのは悪くなかったと思う。
彼らのサイト、http://overclouded.info/は僕が一番好きなwebサイトの一つです。


別日、というか、昨日なのだけれど大阪Shangri-Laホープhttp://hopken.web.fc2.com/を観に。
総じてすごく良かった! ちょうど今日から別プロジェクトを始動したのだけれど、それはどちらかといえば体の伴わないもので、その直前にこれだけのアクチュアルなものを見れたのはすごく良かった! 特にかきつばたとWon Jiksoo×BUN666×植野隆司×酋長の演奏にやられる。特に後者の近づきまた離れるドラムとギター。僕には全然その感覚がないはずのBLUESを感じてしまう。輪郭が現れかけたところでまた霧散するフレーズ。つま弾かれるとはまた違う、かきむしられるとも違う、なんだろう、あのギターは。ヴィジュアルも含め、つぼ、でした。ロック!
最近、Hiphopなんてのを良く聴いていて(というのは我ながら意外でもあるのだけれど、ここ数ヶ月わりかしどっぷり聴き込んでいて)、そのあらゆる要素がリズムとなり得る、しらふだとよくわかんなかったりするけど泥酔してたりするとなんか、パキっと分かってしまうんですよね。あるべきところにあるべき音がある、という感覚。「そう、そのタイミングでこうずれ込んでスネアがざらっとなるんですよね!」っていうのと近い、って全然ちゃうけど。また、聴きたいなー。
梅田さんは相変わらずの魔法。ライブでくみ上げられる時間の構成、まさにライブ! 時間軸、ではなく空間軸なんだろうな、あれは。それがたとえ不発であっても(実際、途中で本人が「しょぼっ!」と声を上げようとも 笑)なにかしらそこで組み上げられている「テイスト」が鑑賞の対象となり得る。違うな、その「時間」そのものが何かしら楽しめるものになり得てしまう、そんな時間を組み上げられるのは素直に「良いなー」と思えてしまうよね。
しかし、長いすね。14:00から23:00までどっぷり。しかし、演奏する身体、というのには嫉妬する。自分が「演奏」を出来ない分、そこにはおそらく居ることが出来ない分、すごくうらやましいと思う。ただ、鳴らす/鳴らされることしか出来ない僕としてはほんとに嫉妬して止まないのです。


梅田さんといえば、今月末からのAD&A galleryでの展示RELAYは要チェックですね! 8/31のBREAKFAST/FASTは僕もなにかする予定。

BREAKFAST FAST

http://adanda.jp/event/080831.html

  • 2008.8.31(sun)
  • 10:00 - 12:00

BREAKFAST FASTは、日曜日の午前中に、その名のとおり朝食を楽しみながら参加(観覧)するライヴ&プレゼンテーションの場です。食事をいただいた分だけ、あるいはイベントの満足度やそのときの懐具合に応じて、自由に観覧料を支払うフレックス・チャージ制。(超お手頃な上限額を設けますので気の弱い方でも大丈夫!)
社会が寝ている時間に、世界屈指のドープかつソリッド???なイベントにご参加ください!


と、ついでに一気に書いてしまうけども、今週末はお待ちかね、metamorphose!
Triponサポートで田中フミヤさんのVJです!